【第３回】医療保険の種類を知ろう【健康保険・共済組合・国民健康保険・後期高齢者医療制度等】

これは、制度がこれまでどんな風に変わってきたかを見てみると頭を整理しやすくなるわよ。

元々、医療保険・年金保険は、民間の会社員・公務員・その他（自営業・高齢者など）の３者で加入する制度が異なっていたの。

日本では、高齢化が問題になっていたので、上記の制度から高齢者を切り離していくという作業が行われたの。具体的には、介護保険、後期高齢者医療制度という２つの制度の新設が行われたの。

昔は、介護と医療の境目が曖昧で、例えば、高齢者が介護のために施設に入所するのではなく病院に入院するなんてことも起こっていたの。（昔は、医療保険を利用すれば高齢者は無料だったので。）また、一般会計の中で膨れ上がってきていた介護に関する会計を特別会計にして切り離したいという政府の思惑もあって、2000年に医療から介護が切り離されて、介護保険が誕生したの。

高齢化で、高齢者の医療費がどんどん膨れ上がっていたため、高齢者の医療費を別会計で管理する仕組みが作られたの。
この際、高齢者を前記高齢者と後期高齢者の２つに分けて、後期高齢者を別会計で管理することになったの。この制度を後期高齢者医療制度というのよ。

ゴロなんて使わなくても、言葉の意味を考えれば解決できるわよ。
下の図を見て考えてね。

介護保険は、高齢者が利用する制度よね。だから、65歳以上で被保険者になるの。これを第１号被保険者と呼ぶのよ。

65歳未満の人の中には、老化が早くて、例えば若年性認知症などの老化が原因で起こる疾病で介護が必要な状態になってしまう人もいるの。そのような人の為に、40歳以上で第２号被保険者になるようになっているの。
よく、40歳になると給与から引かれる金額が増える、と言われているのは、介護保険料が引かれるようになるからよ。

ど、どうだったかしら？
それより、ここまでの解説をまとめておくわね。

会社員や公務員のような勤め先を持つ人の医療保険を被用者保険というのだけど、実はもうひとつ、船員保険という特殊な保険があるの。

マグロ漁船だけではないんだけどね(笑)
遠洋漁業などで長期で船に乗っていると、陸上にいる時とは違った病気にかかることがあるから、船員の人が入る医療保険が用意されているの。
これも含めて、もう一度まとめておくわね。